フォトコンテスト 2018 審査結果発表

講評:坂本広志氏

2018年のフォトコンテストは、BICCバラキラリー以来最高の応募数を記録し、さらに作品内容のレベルの高さにまずは驚かせられました。前回同様、応募して頂いた3点の中から最も良い作品をピックアップした上で、全体の審査に入りました。

審査のポイントは、2017年のモントレーで行ったフォトコンの審査で触れたように「ラリーらしさ」に加え、“雪”がどのように表現されているかに注視しました。迫力ある走りはもとより、雪と車のかかわり方、ラリーの持つ楽しさや選手と観客の距離感など様々な要素があると思いますが、これらの要素を上手く表現した作品を最初に選びました。

その作品が以下の16点です。

(順不同・敬称略)

雪のラリーは走りの迫力と同時に、雪をどのように捉え、走りとどのようにかかわらせて表現したかがすべてになります。この16点は、この辺りを上手に捉えた作品でした。

残念ながらこの中には入りませんでしたが、横田達哉さん、吉原勝二さん、山崎聡さん、谷爺さんの作品も捨てがたいものがありました。

ここからが順位をつけて行くコンテストとしての審査、応募された作品同士を比較して優劣をつけていかなければならない作業なのです。

この中から選ばれたのが次の6点です。

アマガイマモルさん、狙った背景にギャラリーを入れての構図と走行ラインとアングルを計算していたシャッターのタイミングが見事で、舞い上がった雪煙も良い芸をしています。

ささりえさんは、ドライバーの表情に注目したという。その為サングラスをしていないナイトセクションをメインに狙ったそうで、フレームからはみ出んばかりに、このドライバーのクレイジーな走りが見事に表現されています。

森久仁彦さんは、サービスパークでの一コマを切り取ってくれました。緊張感溢れる競技の中のホット一息、この光景を見ていた人は思わず微笑んでしまいそうな一コマです。ラリーの持つ性格を考えると良い被写体に出会いました。

市川美佐子さんは、「天気も良く、元白根山をバックにしたアングルを狙いました。 あの山の向こうで噴火があったとは思えません」と言うように直前の噴火はニュースでも大騒ぎになりましたが、何事もなかったかのような静かで美しい雪景色の中で行われたラリー。この方はモントレーのフォトコンでもそうでしたが、引いたサイズの絵作りの上手さに非凡なものを感じます。

タツさんは「雪煙をあげながらこちら側に向かってくる迫力を狙って撮りました」というように迫力十分の作品です。この作品はフレーミングの良さとフロントがやや浮いた瞬間のシャッターのタイミングにつきます。コーナーを立ち上がる加速感が迫力になったのでしょう。同送の作品のように近年流行っている迫力を表現するためにカメラを斜めにするというあまり好ましくない表現方法に頼らず、基本を守ったのも成功しました。ただ、シャッター速度をもっと落としてこの位に仕上げたかったのと順光線の為にベタっとした出来になってしまいました。

尾西利彦さんは、応募したすべての作品にしっかりとした狙いを持って取り組んだ辺りはさすがにベテランの上級者。その中でこの作品が激しく舞い上がった雪に走りの激しさを後方に流れる雪にスピード感と見事に雪に役割を与えています。ただ、よりスローシャッターを切ってホィールに回転を与えて欲しかったのとカメラを傾けたのは結果視覚的に動きを止めてしまいました。

今回のフォトコンは最初から最後まで悩みに悩み、入れ替えを繰り返すというくらい、僅差の作品が多く、紙一重というレベルで3名を選びました。

大賞

大賞は、撮影条件が良くない中頑張ってこれだけの作品にしたアマガイマモルさん

大賞 アマガイマモルさん

優秀賞

優秀賞2名は、車の動きを左右だけではなく上下を加えて表現し、迫力を出してくれたタツさん。狙い通りクルーの表情まで鮮明に出した迫力ある作品のささりえさん

優秀賞 タツさん

優秀賞 ささりえさん

をそれぞれ選考させて頂きました。


フォトコン番外編(賞典外)

オフィシャルよりの応募(?)でした。

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